診療方針

「患者さんとの出会いを大切にします」
私は、もし患者さんが自分の親・兄弟だったら、ということを考えて診療にあたっています。 そうすれば自然と誠実で細やかな対応になりますし、逆にダメなものはダメといった毅然とし た対応もできます。相手の立場に立った、本当にその人のためになる診療を行います。忙しい 病院の医師にとって、患者さんは数多くいますが、患者さんにとってお医者さんは一人です。 患者さんは、「治りたい、これ以上悪くなりたくない、自分がどういうことになるのか知りたい』 という気持ちで診療所に行くはずですし、「いい先生に診てもらいたい」といった良縁を求めて いると思います。 私はそういう気持ちに応える事、出会いを大切にする事が医師としての成長に繋がると 考えています。「患者さんと出合った今を大切にする」それが私のモットーです。
「患者さんに耳を傾け、わかりやすく説明します」
家族の付き添いで病院に行っても、先生が忙しそうにしていれば聞きたい事も聞けず、 先生が一通り難しい説明をして、最後に「お大事に」という事務的な言葉で終わります。 なんだか流れ作業のようで、いい気分はしませんでした。医師が勝手に患者さんに病気のことをわかりやすく説明したつもりになっているだけ、一通り説明しただけでそれっきり、それは わかりやすい説明でも、思いやりのある説明でもないと思いました。専門用語だらけの説明が一方通行であってもいけません。わかりやすく説明したつもりになっている自己満足はいけないと思います。私は「患者さんが何を伝えたくて、何を知りたいのかを感じる事」、「患者さんにどの様に伝える事が、思いやりのあるわかりやすい説明になるのか」を常に意識して診療にあたっています。
「医療の主役は患者さんです」
高齢者の患者さんで多く見られる光景ですが、様々な病院で沢山の病気を指摘され、山のような薬を毎食ごとに服用し、ほとんど食事が食べられないくらいになっている方がいらっしゃいます。病気に対してはそれでいいのかもしれませんが、きちんと食事も出来ないのにもかかわらず、病気だけをみて治療を行うということは、本末転倒といわざるを得ません。患者さんにとって何が必要であるのか、どうしていくことが患者さんの幸せに繋がっていくのかを、考えていくのが「かかりつけ医」としての役割だと私は思います。うまく「かかりつけ医」を利用してください。そして元気で自立して生活のできる寿命を延ばしていきましょう。わからない こと、閏きたいことがあれば遠慮なくお尋ねください。医療の中心は患者さん-人ひとりです。
小さいクリニックでやれることは設備やスタッフなど自ずと限られています。それでも患者さんとの話の中から病気の問題点について紐解いていく方法は見つかるものだと思います。外来診療の中で、患者さんから私という人間にいかに多くの言葉を投げかけて頂けるかが勝負だと思っています。言いたくても言えないことを伝えていただいたり、思わず忘れていた症状に気づかされたりすることで、埋もれていた病気を発見したり病気の解決策を見出すことができると思うのです。そんな医師に共感してもらえるのならば、ぜひ一度クリニックを訪ねてみてください。皆様と一緒になって問題を解決していきたいと思います。